日本の富裕層がここ10年で急増
日本の富裕層が、ここ10年で確実に増えています。
野村総合研究所(NRI)の調査によると、
世帯の純金融資産(預貯金・株式・投資信託・債券などから負債を差し引いた額)によって、
日本の家庭は次のように分類されています。
| 階層 | 純金融資産 | 世帯数 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 超富裕層 | 5億円以上 | 約11.8万世帯 | 約0.2% |
| 富裕層 | 1億円以上5億円未満 | 約153.5万世帯 | 約2.8% |
| 準富裕層 | 5000万円以上1億円未満 | 約403.9万世帯 | 約7.3% |
| アッパーマス層 | 3000万円以上5000万円未満 | 約576.5万世帯 | 約10.3% |
| マス層 | 3000万円未満 | 約4424.7万世帯 | 約79.4% |
2023年時点で、日本全体の約3%
つまり100世帯に3世帯が「資産1億円以上」の富裕層に該当します。
この層が保有する資産総額は約469兆円。日本全体の純金融資産の約4分の1を占めています。
株や投資信託を通じて「お金を働かせる側」に回った人たちが、静かに資産を伸ばしてきたのです。
きっかけは2013年のアベノミクスだが今後も株高基調
この10年で富裕層が増え始めたきっかけと言ってもいいのが2013年のアベノミクス。
そして先日の高市政権が誕生する記事でも触れたように、そのアベノミクスを踏襲する施策を高市さんは掲げていますので、株高・円安基調は今後もしばらく続くと見られています。
そのため、富裕層の仲間入りをする人はますます増えるのではないでしょうか。
「貯金しかしていない」と資産は静かに減っていく
ただし、その恩恵を受けられるのは「株式や不動産などを持っている人」だけです。
もしあなたが「貯金しかしていない」のであれば、富裕層との資産格差は静かに、そして無慈悲に広がり続けることになるでしょう。
いまや「投資をしているかどうか」が、人生の分かれ道です。
ピケティが唱える r > g の世界です。
インフレ下では「何もしないリスク」が最大の損失
ちなみに貯金は何も“失っていない”ようでいて、実は少しずつ“減っている”事も大きな功罪です。
なぜなら円安基調の今後はインフレがさらに進む中では「静かにお金を溶かしている」のと同じ意味を持つからです。
スーパーに行けばモノの値段がどんどん上がっていますが、日本のインフレ率は2024年だけでも3%を超えております。
つまり100万を貯金に回していた場合、1年後には97万円の価値に目減りしているわけです。
かつては「貯金が一番安全」と言われていました。
特に高度成長時代は預金金利が7%とかだったわけなのでその名残りとして今も残り香のように残り続けているわけですが、当然ですがこれからの時代はその常識が通用するわけもなく、
金利は(上昇基調とはいえ)ほぼゼロに近く、物価と税金だけが上がり続けています。
増税メガトレンドの波
そしてもうひとつ無視できないのが、増税のメガトレンドです。
早速来年2026年からは段階的に導入される「子ども・子育て支援金制度(いわゆる独身税)」が
医療保険料に上乗せされる形で、独身・既婚・老若男女を問わず全国民が負担します。
保険料への上乗せなので、増”税”ではないですが、一人ひとりの生活コストが上がり、「働いても手取りが増えにくい」構造が加速する事や、選択権もなく一律強制な点においては増税と変わりません。
つまり、これからの日本では「税・社会保険・物価」の三重苦が進む中、
“自分の資産を自分で増やす”スキルを持っているかどうかが、経済的自由を左右します。
この流れは止まらない。
だからこそ、投資や金融リテラシーの重要性は、かつてないほど高まっています。
お金の勉強をした人は確実に資産を増やしている
一方で、NISAや投資信託を学び、行動した人たちはこの10年で確実に資産を増やしています。
最初は少額でも、複利が時間とともに効き始め、気づけば「お金が働く仕組み」ができあがっている。
この違いは、“努力”ではなく“知識”の差です。
「投資は難しそう」「怖い」と感じて行動しなかった人ほど、
その分だけ“構造の外”に置かれてしまう。
でも、今からでも遅くはありません。
学べば、誰でも資産を増やせる時代になっています。
「お金の話」は「生き方の話」
富裕層が増えるのは、誰かがズルをしたからではありません。
ただ、学び、備え、構造の中でチャンスを掴んだ人たちがいたというだけです。
お金の勉強をするというのは、単に“儲ける技術”を学ぶことではなく、
“どう生きたいか”を選び直すことに近い。
どんな働き方を選び、どんなお金の使い方をするか。
その積み重ねが、やがて「生き方そのもの」になる。
投資をするかどうかは、資産の問題ではなく、
「自分の未来を信じる力」の問題なのかもしれません。

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